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吉良川の炭工房を見学

2024年1月24日

  • 室戸での生活
  • その他

室戸市の特産品に「土佐備長炭」があります。
流通している多くが室戸で生産されたものです。
なので、炭窯を構える炭工房が室戸市にはいくつかあります。
今回は吉良川にある炭工房へ「窯出し」の様子を見学してきましたので、その時の様子などを書いていこうと思います。
※この記事は室戸市地域おこし協力隊 観光ジオパーク推進課の山本が執筆しています

吉良川の炭工房へ

11月下旬、国際交流員のミッチェルとともに吉良川の炭工房へ。
時間は朝8時前、寒くなり始めた頃であることを記憶しています。
この日は窯出し作業を見学させてもらいましたが、ミッチェルは窯入れの様子も以前に見学させてもらっていたようです。
その縁もあって、今回僕も同行させてもらいました。

窯出しの様子を見学

土佐備長炭の制作過程は、大きく以下のように分かれるようです。

1.原木の伐り出し
2.原木の製材
3.乾燥(1週間)
4.炭化
5.ネラシ(1日)
6.窯出し
7.選別・箱詰め

この日は工程6の「窯出し」でしたので、終盤の作業だったことが分かります。
作業場へ入ると、工房の方たちが窯の様子を見守っていました。
工程5のネラシから窯出しまでは1日かけて行うそうで、昨夜から寝ずに窯を見ていたそうです。
全ての工程を終えるのに約2週間くらいかかるというのも初めて知りました。

窯の中で燃える炭が幻想的

作業場に入った際、真っ先に目に入ったのが窯の中で燃える炭でした。
目の前には大きな窯があり、焚口からわずかに見える内部は赤ともオレンジともいえる色で染まっていました。
高温になった炭は白色で、音も無く静かに燃えていました。
燃えているといっても炎が揺らいでいるような感じはなく、小さな太陽がそこにあるようでした。
寒い朝だったのでまだ暖かく感じましたが、夏場は大変だろうと思ったことを覚えています。

実際に体験させてもらう

※画像は国際交流員のミッチェル
窯出しも体験させてもらいました。
専用の道具を使って窯の炭を掻き出し、その後はまた別の道具で炭を引っかけて移動させます。
見ているだけだと皆さん簡単にやっているような感じでしたが、実際にやってみたら炭を引っかけるのも一苦労でした。
慣れていないことに加え、目の前には超高温の窯と炭があるわけですから、その点でも腰が引けて無駄に焦ってしまっていたと思います。

感想

生の現場を間近で見ることができ、とても良かったです。
そもそも、土佐備長炭の多くを室戸で生産していることも、こちらに戻ってきてから知りました。
今回は窯出しを見学させてもらいましたので、機会があれば窯入れや他の作業の見学もできたらと思います。