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唐谷の滝を訪問してきました!

2024年1月17日

  • 室戸での生活
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高知県室戸市佐喜浜町に唐谷の滝という滝があります。
こちらを先日訪問してきました。
この記事では、実際に行ってみた感想や唐谷の滝に関する昔話も紹介しています。
興味のある方は、ぜひ最後まで読んでいってくださいね!
※この記事は室戸市地域おこし協力隊 観光ジオパーク推進課の山本が執筆しています

唐谷の滝ってどんな滝?

唐谷の滝は、佐喜浜町の唐の谷川という川の上流にあります。
川に沿って上っていくと橋があり、そこから下に降りて滝を目指していきます。
この時、地元の方から塩の入った容器を受け取りました。
これについては後述しますが、この塩で体を清めて滝を目指すことになります。
地元の人からは「滝さん」の愛称で呼ばれているそうです。
子ども達も学校の行事で来ることがあるらしく、道中はそれほど険しいものではありません。
ただし、長靴を履いてくるなど沢登りに適した格好で来ることをおすすめします。

雄滝と雌滝がある

唐谷の滝は、雄滝と雌滝の2つの滝を総称した名称となります。
スタート地点の橋を降り、そこから50mほど上ると雌滝を見ることができます。
知らなければそのまま通り過ぎてしまいそうで、滝というより湧き水が流れ落ちているような感じでした。

一応、雌滝のそばには「唐谷の滝」と書かれた小さな板があります。
そこから約200mほど行くと、雄滝です。

雄滝の手前には拝殿があり、見る前に拝ませていただきました。
そこからすぐ近くに雄滝はあり、落水による音と風圧を近くで感じられます。
周りは高い岸壁がそびえ立ち、丸く囲まれた場所に滝壺が出来上がっていました。
雄滝の場所から上ることは出来ず、その場でしばらく滝からの落水や音を楽しみました。

実際に唐谷の滝を見た感想

唐谷の滝も初めて見ましたし、滝というものも見慣れていないので新鮮でした。
雌滝と雄滝がありますが、迫力的にも雄滝の印象が強く残っています。
唐の谷川の上流にあるため、滝以外の自然も楽しむことができると思います。
ゆっくり歩いても往復1時間かかりませんので、体力に自信が無い方にもおすすめのジオサイトです。

唐谷の滝に伝わるお話

佐喜浜の昔話に「おんばさま」というものがあります。このお話の中に唐谷の滝が登場します。
話の概要は以下の通り。


今は昔、佐喜浜の西の町にそれは綺麗な小町娘がおりました。

そんな娘のもとに、ある晩、見目麗しい若い男が訪れます。

娘は一晩語り合うほど胸をときめかせるのでした。

そうして次の夜、そのまた次の夜と……男は娘のもとに忍んでやってきます。

娘は嬉しく思うものの、見ず知らずの男の素性が気になり始めます。さらに男の着物が毎回しっとりと濡れていることも、娘を不審に思わせました。

そうこうしている内に月日は流れ、娘は子を宿したようでした。

娘の母親は心配し、「今度男が来た時にこの針を着物に縫い付けなさい」と細く長い糸が付いた針を渡します。

次の晩。やってきた男の着物に、言いつけどおり娘は針を縫い付けました。

男が帰る際、母親は針についた糸を頼りに男の後を追います。

すると、唐谷の滝にまで行きつき、滝壺へと糸は消えていました。

母親が滝壺を覗くと、そこには大蛇がとぐろを巻いていたそうです。

正体を知られてしまったからか、以降、娘の前に男が現れることはありませんでした。

引用元:室戸ユネスコ世界ジオパークHP

冒頭の「塩で体を清めてから、滝を目指す」理由がこのお話に繋がります。
雄滝に到着した際、滝壺を見ていると地元の方が「自分らはここ(滝壺)に入ったことはない。大蛇がおるっていう話を聞かされてきたき。気味が悪いがよ」と話していました。
この時は「おんばさま」の話を知らなかったので、そんな言い伝えみたいなのがあるのかくらいの認識でした。
こういった話が現在まで伝わっているのは面白いですし、知った後では滝を見る感覚もまた違うものになったと思います。

唐谷の滝への行き方

①県道佐喜浜吉良川線を「唐ノ谷川」方面へ進み「唐ノ谷川」を越えず左折

②そのまま山に向かうように道なりに進みます

③「唐ノ谷川」にかかる「雌滝橋」を降り川を上っていきます
※入り口には画像のような看板があります

④50mほど歩くと「雌滝」

⑤そこから更に上っていくと拝殿と祠があり、そのすぐそばに「雄滝」(雌滝から200mほど)

道のりは険しくありませんが、濡れても大丈夫な恰好がおすすめです。