隊員活動ブログ

地域おこし協力隊によるジオパーク全国研修会レポートin糸魚川 前編

2024年3月14日

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高知県室戸市の地域おこし協力隊、山本です!
私は現在、室戸市の”観光ジオパーク推進課“という所にいます。
室戸市は全域がユネスコ世界ジオパークに認定されており、ジオパーク活動が活発に行われている地域です。
室戸だけでなく日本各地のジオパークも、それぞれの特色を活かした活動を行っています。
今回は2月7日~9日の3日間、日本のジオパーク関係者が集まり、1つのテーマについて情報共有・意見交換を目的とするJGN全国研修会に参加してきたことを紹介します!

第18回JGN全国研修会in糸魚川のテーマ

冒頭でも書きましたが、この全国研修会は1つのテーマについて情報共有・意見交換を目的としています
今回のテーマは「地質物品の保護と販売」でした。

ジオパークにおける地質物品とは

ジオパークに認定されている地域では、珍しい地形・地質を見ることができます。
そのため、岩石・鉱物・化石なども身近な存在です。
ジオパークでは岩石・鉱物・化石は貴重な地質遺産であり、(例外を除く)販売が禁じられています
今回の研修会が開かれた糸魚川は、”翡翠(ヒスイ)“が多く取れる地域でヒスイの販売も盛んです。
糸魚川の場合は例外ですが、上述したとおり地質遺産の販売をジオパークは認めていません。

糸魚川が、ユネスコ世界ジオパークとしてヒスイをどのように扱い販売しているのか
これらの情報共有、そして、他地域のジオパーク関係者は地質遺産の販売にどのような意識を持っているのかが研修会の主な内容となりました。

初日:出発~交流会まで

↑朝5時前の室戸市役所職員駐車場
2月7日、早朝5時まえ……高知龍馬空港を目指し、室戸市役所を出発。
この日の行程は【高知→東京→糸魚川】――車、飛行機、電車、新幹線を使って研修開始時間である13時30分までの到着を目指します!
6時30分ごろには空港に到着し、7時15分の便で東京へと向かいました。

東京駅から新幹線「はくたか」で糸魚川へ

1人での出張は初、糸魚川も初めての土地なのでちゃんと辿り着けるか不安でした。
羽田~東京駅まで「Yahoo!乗換案内アプリ」(同課地域おこし協力隊 吉見さんおすすめアプリ)とにらめっこしながら改札を進んでいきます。
前回の出張は現金払いで時間を取られていたので、今回はスマホに「モバイルPASMO」(同課地域おこし協力隊 吉見さんおすすめICカードアプリ)を入れて電車と新幹線の両方の支払いを行いました
10時32分に北陸新幹線はくたか」で糸魚川へ。約2時間の道のりとなります。

東京駅で駅弁も購入

意外と時間があったので新幹線乗り場のホームで駅弁を買うことに。
いちばん売れて個数が残り少なくなっていた唐揚げ弁当を選びました
ゆず塩味としょうゆ味、二種類の唐揚げが入っていて美味しかったです。
食べ終わって箱を見てみると、隅に見慣れたマークがありました。
まさかの高知家のロゴマーク

新幹線は軽井沢を越えたあたりでしたが、「ここまで来て高知のお弁当を食べるとは」と思ったことを覚えています。

糸魚川到着、研修会開始!

糸魚川駅に到着したのは13時まえ。想像以上に順調に来ることができました。
東京を出るとすぐに一面雪景色になっていったので分かってはいましたが……寒い!ホームでもかなり冷え込みました。
研修場所である「ヒスイ王国館」は糸魚川駅内の日本海口に隣接していたので、ほぼ移動はありませんでした。※糸魚川駅は北口を日本海口、南口をアルプス口と表記しています
ヒスイ王国館の一室が研修会場となっており、3日間の研修は基本的にここで行われます。
4人掛けのテーブルがいくつか配置されており、来た人が好きな席に座っていく形式でした。テーブルにはポンカンやお菓子も用意されていました。

暖冬だった糸魚川

私の隣の席に座ったのは、糸魚川ジオパーク協議会事務局員 セオドア・ブラウン氏でした。
流ちょうな日本語で糸魚川について教えてくれました。
その中で糸魚川の寒さの話になったとき。

ブラウン「今年の糸魚川はめっちゃ暖冬ですよ。雪も降らないから全然積もってない」

……めっちゃ暖冬。
その後もブラウン氏は山の積雪量が分かるサイト(アプリ?)などを使って詳しく説明してくれました
普通に見せてくれていましたが、室戸出身の身からすると「そんなものがあるの?」と内心おどろきました。
初めての糸魚川だったので分かりませんが、通常、これくらいの時期だと糸魚川は雪が降り街中にもかなり積もっているのだそうです。
ブラウン氏の言葉を聞くと、「そんなに寒くないのか」という気持ちが強くなり、だんだんと寒く感じなくなりました。
「寒いは寒いけど、東京の方が寒かったな」くらいの感覚に。

研修1日目のまとめ

↑別のスクリーンを用意し、そちらにメンチメーターを表示している様子
1日目は13時30分から17時までの日程。糸魚川の歴史・ヒスイ・地質物品販売に関する問題の情報共有が大半の内容となりました。
特に印象に残っているのは、”メンチメーター“というアプリを使って研修が進められたことです。
説明は省きますが、参加者がスマホでコメントを入力すると、それを会場のスクリーンにリアルタイムで反映してくれるのがメンチメーターの主な使い方となります
メンチメーターふくめ、研修自体が堅苦しくならない配慮が全日程とおして感じられ、糸魚川ジオパークのチーム力やプレゼン力を体感した日となりました。
その後は宿泊先となるホテルへと向かい、18時から交流会の流れに。

初日の締め、交流会

ジオパーク関係者が集まる大きなイベントでは、交流会が恒例のように開かれます
基本的にはその日の夕食も兼ねたものですが、名刺を渡したり交流を深めたりする時間でもあります。
今回の研修会では宿泊場所のホテルの会場が借りられ、18時~20時まで開催されました。
入る前にくじを引き、それに対応した席へそれぞれ座ります。
ひとつのテーブルに6名、全部で10テーブルほどが埋まっていました。
初対面の方ばかりなので挨拶や名刺交換をしていると、交流会スタート。
料理はコース料理となっており、糸魚川自慢の食材を使った料理が1品ずつ並べられていきます
途中、糸魚川市長も合流し20時ごろには予定どおり終了しました。

ジオパーク関係者はお酒好き

あくまで私的な意見ですが、ジオパーク関係者はお酒好きが多いです。

交流会も中盤を迎えるころ、アナウンスが入ります。

「これから、持参いただいた各地の地酒アピールタイムとなります!」
各地域のジオパーク関係者が、それぞれ地元の酒(日本酒か焼酎が多い)を持ち寄り、それを紹介する時間が設けられているのです。
何故このような時間があるのか訊いてみたこともありますが、交流会恒例のイベントみたいなものらしいです。
アピールが終わると、持ち寄られた酒は1か所に集められ、飲みたい人たちがそこに集合し始めます。
私はアルコールが飲めませんので、毎回それを遠くから見つめるのみ。
※翌日までに半分以上の酒が空けられたそうです

まだ飲み足りない人は、ホテル1階にある店を貸し切っているのでそちらに移ってくださーい

二次会のおしらせもありましたが、その日は長距離移動の疲れもあり、早々に部屋へ戻りました。

部屋は相部屋

研修会として1つのホテルが借りられている都合上か、部屋は相部屋となります。
私と同室だったのは、湯沢市ジオパーク推進協議会の専門員・髙柳さんでした。
同い年ということもあり、ジオパークとは関係ないテレビゲームの話で盛り上がったあと0時前に就寝。
この髙柳さん、寝ている最中は音にめちゃくちゃ敏感らしく、翌朝

山本くん、めっちゃイビキかいててびっくりした
と言われ、朝っぱらからショックを受けました。

→後編へつづく